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M&Aインタビュー vol.6

世界に誇る製品の加工技術を継承。グループ化でさらなる飛躍へ

【譲渡者】
A社

【譲受者】
阿部隆樹氏(株式会社アベキン 代表取締役社長)

【株式譲渡契約決済式】
令和元年10月16日 10:30〜11:00
県央ランドマーク1階セミナーホールにて(つばさ税理士法人)

<概要>
80年以上の歴史を持つA社は、某有名ブランド包丁の柄の部分を加工する新潟県内の金属加工メーカー。後継者となる親族が不在のため、同社の税務を担当するつばさ税理士法人に相談し、第三者を対象に後継者を探していた。一方、燕市で金属加工技術をもとにオフィス家具や店舗什器の製造を手掛ける(株)アベキンは、近年、成長戦略の一つとして積極的にM&Aを進めていることから、今回、(株)日本M&AセンターがA社を紹介。(株)つばさM&AパートナーズがA社のアドバイザーとなり、(株)日本M&Aセンターとの協業で株式譲渡の成約に繋げた。
会社への思いと高い技術力を引き継ぎ、相乗効果に期待
M&Aの経緯や決断された理由を教えてください。
阿部:今年8月に日本M&Aセンターさんから今回のお話をいただき、9月6日にA社社長との面談と工場見学、9月26日に譲渡契約成立と、ほぼ2カ月で成約に結びつきました。事業譲受を決めた理由は、やはりA社が持つ技術力です。知名度、ブランド力ともに高い某包丁メーカーの黒子として長年積み重ねてきたその技術に、非常に興味を持ちました。会社として違う歴史や経験、技術を持っているからこそ、交流を深めることによって技術の向上やシナジー効果が見込めるということ。それとともに、A社社長の経営者としての矜持に強く心を惹かれたのも大きな理由です。
どういう点に配慮しながら進めたのでしょうか。
弊社アドバイザー:A社の社長様、会長様ともにご高齢で、会社を創業から長く運営してこられましたので、会社に対する思い入れも非常に強いものがありました。M&Aに関わる実務的な部分も慎重に行っていきましたが、それ以上にお二人の思い、どういう形で会社を譲渡したいかというところを、しっかりとヒアリングした上で対応しました。
具体的には従業員さんの雇用の維持、雇用条件や思い、そしてA社様の看板についても現状のまま引き渡してほしいという強いご希望がありましたので、それらの課題をアベキン様のアドバイザーを通じて一つ一つ交渉していきました。
今回のM&Aによる効果はどういうところでしょう。
弊社アドバイザー:日本、海外に広く展開している製品の加工技術を、しっかりとアベキン様に引き継ぐことができたということ。さらにA社様は会社の名前もそのまま残りますし、今後はアベキングループの中に入ることで相乗効果が期待できると思います。
グループ化を進め「人の意識が変わる環境」を作りたい
成約を終えた心境はいかがでしょうか。
阿部:当社はこの3年の間に相次いでM&Aをしており、グループ企業となった2社の業績も伸びていますので、今回も期待のほうが大きいです。今後は当社なりの提案ができるのでA社の売上も伸ばしていけると思いますし、これだけの技術力があれば違う分野に活かすことも可能だと考えています。
A社様、アベキン様に期待されることはありますか。
弊社アドバイザー:A社の社長様、会長様ともに仕事一筋でこられたと思いますので、完全に引退された後はしっかりお休みいただいて、ご家族と共に余暇を楽しんでいただけたらと思います。また、アベキンの阿部社長様はまだまだお若く、数字にも強く経営面に非常に長けていらっしゃいますので、A社の技術と経営面のスキルを相乗的に活かし、燕三条地域の経済の維持、発展に努めていただければと思います。
山田:A社様とは長いお付き合いをさせていただいているので、会長様、社長様が一線を退くことは寂しいような気持ちもあります。その反面、A社様の技術がなければ某有名ブランドの包丁も世界に広がらなかったのではと思うので、その残さなければいけない技術を若い阿部社長様が引き継いで、新たなものに進化、発展させていただくことを楽しみにしています。
県外の大手企業が県内の技術を継承するという形もあるかもしれませんが、新潟県内で生まれ育った技術を、県内の企業が継承していくということが、今回のM&Aに関してとても意義のあることだと思っています。
将来の展望をお聞かせ下さい。
阿部:アベキングループとして今は私が一人で4社の社長を担っていますが、将来的には4人の社長ができてもいいと思っています。今はリーダーシップ経営ですが、個々が経営者の意識を持った会社組織を作っていきたいのです。また、これまでアベキン自体は同族で経営してきたので、社員たちは上を目指す意識を持つことが難しかったのです。これからグループ化を進めていくことで、誰でも社長になれる環境ができれば、今いる社員も、これから入ってくる社員も意識が変わってくると思うのです。そういう「人の意識が変わる環境」をこれから作り上げていければと考えています。
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